いつかキリンになりたい

アイドルとキリンをこよなく愛するWEBの世界の住人です。

24時間テレビを24時間見た

もちろん途中何度か寝落ちしましたが。
前回は仕事で、リアルタイムで見れたのが夜中だけだったので、今年はがんばるぞと。
結論から言うと、超辛かった。
体力的にもだけど、なんかこう…精神的に…

わたし昔から涙腺は緩めなのでこういうの見るとすぐに泣くんですが、今年の24時間テレビに関しては、10時間ぐらい泣き続けてた感じです。
もう始まって1時間でぼろっぼろ泣いてました。
が、さすがにそれを半日続けてるとなんかナチュラルハイみたいになってきて、2日目の夕方ぐらいにはもはや何も感じない状態に。
Twitterとか見てるとみんな泣ける〜( ;  ; )とかいってるところでも、もはや無感情になったわけです。

深夜帯は除いて、24時間テレビって怒涛の勢いで善意を押し付けてきます。
それがいいか悪いかは置いといて、とにかく一方的に「がんばってるよ!褒めて!!感動して!!!」というメッセージを押し付けられている印象を受けました。
1人1人ががんばっていることとか、それぞれにいろんな気持ちがあることはよくわかるんですが、24時間という時間にそれを圧縮すると、それがただ消費されるコンテンツになってしまうのだなあ。
少なくともわたしが感情移入できるリミットは、10時間ぐらいでした。
それを超えると、もうただの消費です。それがなんだか残念でした。

とはいえ最後のリーダーのゴールのくだりはまたボロ泣きでしたが。
それは、ジャニヲタとしてのわたしのアイデンティティがあるから、リミットを超えても感情移入できたのかと思います。
なんの共通点もない、存在すら知らなかったストーリーに感情移入するのって結構大変ですね。

アイドルの現場でおしゃれをするということ

アイドルの現場に行くとき、皆さんはどんな格好をしますか?わたしは、自担の現場なら最大限のおしゃれをします。

わたしは基本的にずぼらなので、日々の生活では最低限の化粧しかしません。服も適当です。下手したら半年ぐらい美容院も行きません。もちろんネイルとかしません。

でも、自担の現場に行くときはつけまとか付けちゃうし、下地から化粧します。ネイルもします。美容院も行きます。服買います。

一方で女の子アイドルの現場ってそんなことないんですね。それがいつも不思議です。

自担の現場でおしゃれするワケ

自担の現場前に普段のわたしを知っている人に会うと、あまりにちゃんとおしゃれしてるので驚かれます。そして100%言われるのが、

丸山くんからあなたのことが見えるわけでもないのに、何でおしゃれするの?

わたしは、丸山くんに少しでもかわいい自分を見てほしいからおしゃれしているわけではありません。わたしは、周りのファンの目があるからおしゃれをしています。だから、こう答えます。

「丸山くんのファンっておしゃれもしないダサい女ばっかりだな」って思われたくないから精一杯おしゃれをします。

普段のわたしが丸山くんのうちわを振り回してたら、「丸山くんってダサいヲタがついてるんだ」って思われてしまうかもしれません。でもおしゃれを頑張れば、「丸山くんのファンには丸山くんのために一生懸命おしゃれする人がいるんだな」って思ってもらえるかもしれません。丸山くんの株を上げるのは、明らかに後者です。だからわたしはおしゃれをします。

女の子アイドルの現場は違う

一方で女の子アイドルの現場はすごいです。ほぼ100%、客席はTシャツです。ただのTシャツではなく、グッズのTシャツです。いわゆるヲタT。

特にハロプロの現場は年齢層も高く、おしゃれどころの話じゃありません。客席で上半身裸になって着替え出すおじさんもいます。周りのヲタの目なんてあったもんじゃありません。

わたしはこの光景に少なからず衝撃を受けました。推しの目に触れる可能性があるところに座っている人でも、Tシャツ。もしジャニーズの現場だったらフリフリのドレスとかモリモリの髪とかミニスカサンタとか浴衣とかが大量発生してそうな良席でも、Tシャツ。

ちなみに、ももクロちゃんの現場で、女祭りという女の子ファンしか入れないイベントに行ったことがありますが、そして結構いい席だったのですが、そこはわりとジャニーズに近い感じでした。わたしの周りはモリモリのギャルが多かったです。

つまりこのあたりは、女の子アイドルの現場と男の子アイドルの現場の違い、というより、女性ファンと男性ファンの違い、ということになるんでしょう。

なんでこうなるんだろうね?

この女性と男性の違い、結構おもしろいポイントだなあーと思います。もちろん個人差がとても大きいと思うので一概には言えませんが、女性にとっては自担に素敵なファンがついていることが重視され、男性にとっては重視されないのかもしれませんね。

また、男性は少しでも推しの目に入るとしてもあまりおしゃれしない、つまりおしゃれ以外の部分でアピールすることを重視しているのかもしれません。

あと、女性はおしゃれ自体が楽しいからこそ重視しているという面も大きいと思います。わたしも少なからず普段と違うメイクやファッションをすることは楽しいです。コスプレをしたり、ミニスカサンタになったり、浴衣や水着を着たり、いわゆる双子コーデをする人も、大前提としてそれが楽しいんでしょう。わたしはやったことがありませんが、楽しそうなので、今年は友だちと双子コーデをやります。

このあたりもう少し掘り下げて考えてみたいですね。BiSさん現場はどうなんだろう。楽しみです。

そういえば最近ブログをちゃんと書いていますが

特に理由はありません。書いてない間も書いているときも変わらずアイドルヲタです。

最近アプリで日記をつけていて、日記みたいに気軽にブログも書けたらいいのになーと思ってなんとなく検索してみたらはてなブログのアプリがあったので速攻入れました。そしたら気軽に書けるようになって嬉しくて更新しまくってます。それだけ!

やっぱりなにも書かないより何か書いた方が自分の中が整理されるからいいですねえ〜

来月はBiSを見に行く

新生アイドル研究会、BiSは来月横浜アリーナで解散ライブを行います。わたしはBiSの現場に行ったことないのですが、曲が好きで聞いていたので、最初で最後の現場に横アリに行ってきます。

BiSって何者?

もともとソロアーティストだったプー・ルイさんを中心にしたアイドルグループで、過激なエログロPVを作ったことなどで有名になりました。あと、あのコシノジュンコさんがメンバー入りしたことでも話題に。

アイドルらしいキラキラ明るい音楽はやらず、メタルとかノイズとかに近い重いサウンドに憂鬱で気だるい歌詞をのせた曲を歌っています。作詞はメンバー、振り付けもメンバー。自給自足系アイドルらしいです。

メンバーもちょっとアイドルとしては斜め上の子が多いです。ファンも同様に、ちょっと頭おかしい感じです。そこが好きです。

BiSは曲がいい

冒頭にもちょろっと書きましたが、BiSは曲がいいのです。過激なPVとかの陰に隠れがちですが。決してアイドルっぽい曲ではありませんが、バンドサウンドが好きな人ならはまるんじゃないかなあ。

わたし音楽の趣味が結構偏ってて、アイドルの他だとドリカムとユニコーンソウルフラワーユニオンが好きなんですが、BiSさんはソウルフラワーユニオンさんとよくコラボというか…対バンしてました。一見ソウルフラワーユニオンの曲とは全然テイストが違うんだけど、どこか似通ってるところがあるのかもしれないですね。

あと曲もいいけど、歌もいいです。プー・ルイさんのよく通る声も素敵ですし、初期の方のメンバーであるテラシマユフさんの見た目から想像できないパワフルな声もいいです。好きです。

あと個人的にはBiSの歌ってとても歌いにくいのがいいと思っています。難しいというか、メロディに載せにくい歌詞なのかなあと思います。それがBiS曲のちょっと不思議な感じを演出してるのかも。

BiSが解散すること

わたしは熱心にBiSを追いかけてきたわけではないので詳しいことはわかりませんが、BiSは目指してきた武道館に立てず、最後は横浜アリーナを「私たちなりの武道館」として解散するそうです。

アイドルの引き際ってとても難しいです。モーニング娘。の不遇の時代をわたしはほんのちょろっとだけ見ていますが、一時期は天下を取ったほどのグループがピークを過ぎていく様を見守るのって、ファンも辛いし、メンバーもスタッフも辛いです。

かといって、キャンディーズみたいに人気絶頂期にやめるのもとても勇気がいることだと思います。事務所としてももっと稼ぎたいはずだし。

そう考えると、BiSが今このタイミングで解散という選択肢を選んだのはなぜか、にはとても興味があります。BiSにも固定ファンはある程度ついているし、このままほそぼそと地下アイドルをやっていてもそれなりに稼げるとは思うんですが。

たぶん、金だけじゃない問題があるはずなんですよね。横アリでそれが垣間見えたらいいな、とこっそり思っています。

そんなわけで


BiSを聴きながらブログを書きました。やっぱり曲がわたしの好みすぎる。

しかし現場はこわそうなので今から猛勉強ですね…

最近ジュニアがおもしろい

基本的に関ジャニ∞以外には興味がなかったわたしですが、最近のジュニアはやばいと思っています。逸材ぞろい。

なのでおすすめジュニアを紹介しつつ、ジュニアについてちょろっと考えてみました。

ジュニアの「今」

前にちょろっと何かで読んだのですが、ジャニーズ事務所内で問題を起こすタレントが増えているから、ジュニア時代からしっかり育成しよう、みたいな風潮があるらしいです。

真偽はともかくとして、その考え方自体はとても素晴らしいと思いました。育成、の内容にもよるけれど、例えば今みたいにいっぱいライブをやらせたり番組を持たせたりして露出を増やす、という方向性は有用かと思います。理由は2つ。

まず、どんな形であれ「人前に出てプロとして仕事をする」以上にタレントを成長させるものはないと思うからです。漫画家の冨樫さんは、連載をすることこそが画力を上げる方法だとおっしゃっているそうです。それと同じで、プロとして定期的に成果を披露しなければいけない状況になれば、自ずと実力がついてくるものです。
レッスンももちろん大事ですが、本番でしか学べないことも多いはず。そういった意味で、本番環境を常に用意してあげることは有用だと考えます。

2つ目は、デビュー組のファンの目に触れる機会を作れるからです。デビュー組のファンは、自分のグループのことだけしか知らないわけではありません。例えば友だちがほかのグループを好きだったら、そのグループについても多少詳しくなりますよね。また今ではTwitterなどネットでの情報交換、交流も一般的になってきたので、より他のグループの情報を得やすくなっています。
友だちに話を聞いていたら興味を持ってファンになる…というのはよくある話です。しかしジュニアの場合、興味を持ったとしても、何を見ればいいのかがわかりませんでした。それが露出を増やすだけで、「ちょっと興味があるならこの番組見てみて!」「気になるなら一緒にライブ行く?」というファン同士のやり取りが可能になります。その機会を増やせるだけで、既存ファンの取り込みが可能になるので、有用です。

今のジュニアって?

今のジュニアは、大きく分けて次のように活動しています。(露出があるもののみ)

  1. 先輩のバックダンサー
  2. 舞台出演
  3. ジュニアだけのライブ
  4. ドラマや映画の出演
  5. 先輩のTV番組に出演
  6. ジュニアのTV番組に出演
  7. 雑誌
このうち、3と6はほぼ完全にジュニアだけで構成されています。タッキーや嵐がジュニアだったいわゆる黄金期はジュニアだけのライブや番組も多くありましたが、次第になくなっていってしまいました。今これらが復活していることを考えると、ジュニア黄金期再訪とも言えるかもしれませんね。

黄金期のジュニアと違うのは、
  • 高年齢化
  • 国際化
  • 一芸持ちが増えた
といったところでしょうか。今のジュニアの中心メンバーのうち、最年長はおそらく安井謙太郎くんかと思いますが、彼はまもなく23歳になろうかというところ。一方、かつての黄金期の中心メンバーであるタッキーは20歳でデビューしています。

また、ジェシーくん、岡本カウアンくん、ヴァサイェガ光くん・渉くん兄弟など、日本以外の血を引くジュニアも増えています。つい先日デビューしたジャニーズWEST中間淳太くんも、台湾とのクオーターとのこと。

そして、楽器などの特技を持つジュニアも増えています。石垣大佑くんは長い間ジュニアをやっていますが、キーボードやピアノ奏者という立ち位置を得ています。また高橋颯くんはブレイクダンス林一平くんはムーンウォークなど、ジュニアのお家芸でもあるダンスの中でも一線を画するメンバーもいます。他にもスケボーが得意な中村嶺亜くん、なんと詩吟ができる今野貴之くんなど、様々な特技を持つジュニアがたくさんいます。

そんなわけでおすすめのジュニア

わたしが最近とてもよいね…と思ってる子をちょこっと!ご紹介します!

まず、ぶりっこキャラの岩橋玄樹くん。ジャニーズなのに弱々しくて仕草が女子。数々のジュニアを手玉に取る、女の敵系ジュニアです。新しい。顔がめちゃくちゃかわいいです。子犬系。

最近のマイブームは、岸優太くん。目力がはんぱない。髪の毛ばっさり切ったら超絶イケメンになりました…お猿さんみたいでかわいいです。ほかのジュニアからも慕われているお兄さん系キャラで、あのSHOCKにも出たほどダンスが上手いです。

すごい逸材だなあと思うのは、松倉海斗くん。高校生になったのに見た目が小学生で、ショタコン歓喜ですね…。ダンスがとても大胆で素敵です。あととても真面目なんだと思います。優等生なのかな。

小さい子だと、林蓮音くんが可愛いです。細っこくてがりっがりですが、身体能力高い。ちょっと生意気そうな顔も、お姉さんヲタを引き寄せそうですね〜。夏のコンサートではパフォーマンスメンバーに抜擢されました。楽しみです。

関西だと平野紫耀くん。想像を絶する天然で見てて飽きないです。演技も上手。もともとほかの事務所で子役をやっていたようです。正統派な顔立ちなので人気出そうです〜

こう並べてみるとみんな猫より犬系の顔なんですよね〜歴代のわたしの推しメンもみんな犬顔…

アイドルは恋愛禁止っていう当たり前のことに文句つける人がいるので考えてみた

峰岸みなみさんの丸刈り事件かなんかのときに、「アイドルだって恋愛ぐらいしてもいいじゃない」とかって擁護する人がいて「はあ?」って思ったのをふと思い出した。アイドルは恋愛なんてしちゃいけないですよ。当たり前じゃないすか。

アイドルが恋愛をしてはいけないワケ

アイドルは人気稼業である

当然のことですが。アイドルは、好かれてナンボの商売です。たくさんの人に好かれて、人気が出ることが、商品価値を高めるということです。

そしてこれも当然のことというか広く知られている話ですが、アイドルのファン、特に女性アイドルのファンは、処女性をアイドルに求める方が非常に多いです。これは昔も今も変わらないし、多分男性アイドルのファンも同様でしょう。熱愛報道や結婚発表で多くのファンが離れていったのをわたしは見てきました。

これら2つを併せて考えると、つまり恋愛をするということは「たくさんの人に好かれる」というアイドルとしての職業命題に反しており、自ら商品価値を下げているということになります。「売れたい」「人気を得たい」なら、恋愛をしないのは当然のことです。だから、恋愛はしちゃいけないんです。

もちろん、ファンにバレなきゃいいんですよ。浮気と一緒です。バレなかったらなかったことになりますから。ただ、誰にもバレずに恋愛をするっていうのは限りなく不可能に近いです。マスコミもいるし、ネットも怖いですしね。ついでに、長いことファンをやってると、「今こいつ付き合ってる人いるな」ぐらいは分かるようになります。ファン怖いです。

恋愛ってそんなに素敵かね

だからわたしはアイドルが恋愛禁止なのは当然と思います。プロのアイドルだなあと感じる人って何人かいるんですが、やっぱりそういう人って徹底して恋愛をプライベートから排除しているような気がします。

そもそもアイドルになって活躍するっていうのはとっても素敵で、凡人でも経験できる恋愛なんかよりずっとずっと貴重な体験なはずなのに、なんで恋愛にうつつを抜かしちゃうのかね、というのが素直に疑問です。まあこれはわたしが恋愛にそこまで価値を見出していないから、主観的な意見ですけど。

とはいえわたし個人としての意見としては、自担には結婚して幸せになってほしいですけどね。彼が高校生のときから見ているし、彼1人じゃ生きていけなさそうなので。うむ。でも結婚したらファン減りそうですね。難しいね。

アイドルを物象化するファンと、ファンを物象化するアイドル

2013年ツアー「JUKEBOX」

関ジャニ∞の2013年のツアー「JUKEBOX」が1/19に千秋楽を迎えました。ツアーは質より量派のわたしですので、もちろん全公演に入りました(だって全13公演だよ?13公演しかないのに全ステ以外の選択肢ある?って一般人の友達に言ったら引かれました)。

2013年のわたしのテーマは「物象化との戦い」でした。物象化って言うとあれだけど…「eighter」の中の1人である自分と「eighter」とのズレを考えようということですね。

ちなみに「eighter」というのは、関ジャニ∞のファンのことです。メンバーの渋谷さん発信の単語です。ファンには「うちらエイター」系の心酔派もいれば、「エイターって使うの恥ずかしい」という斜に構えている派もいます。わたしはどちらかというと後者です。恥ずかしいです。

アイドルと物象化

アイドルを物象化するわたし

今回のツアー、メンバー7人それぞれのアップの映像が一斉にモニターに映し出される演出があるのですが、わたしはいつもそこで大号泣していました。「この7人が集まって今ここに立っている奇跡」みたいなものを考えて涙を抑えられなかったわけですが(はいキモヲタ〜)、恐らく丸山さん1人の映像であんな感情は生まれないと思うので、わたしは7人まるっとそろった関ジャニ∞さんに特別な感情を抱いているんだと思います。

この7人がそろった「関ジャニ∞」という実体のないものこそが、メンバー7人を物象化したものです(本来の「物象化」の意味とはちょっとズレてくるのですが、まあ同じようなものなので物象化と呼んでいます)。わたしたぶん関ジャニ∞が解散したら個人個人をずっとは応援し続けられないと思っています。つまり「関ジャニ∞に所属している7人」が好きで、「関ジャニ∞に所属している丸山さん」だから応援しているのですね。

そう考えてみると、アイドルグループって「そのメンバーが組み合わさって1つの人格を作るもの」なので(例えば丸山さんは「関ジャニ∞」という人格を作る1つの要素であるわけで、いわば細胞のようなもの)、アイドルのファンをやるということは少なからず対象を物象化しているのだと思います。わたしはももクロちゃんと娘。ちゃんも好きだけど、やっぱりそのグループだからこそ好きなのですね。

ちなみにこのメンバーの物象化がとても上手くいっているのが、ジャニーズなら嵐だと思います。アイドルグループって、基本的に多様な人格のメンバーを集めるのが定石のはずです。例えばSMAPだとカリスマアイドル木村くん・ヤンキーっぽい中居くん・おとなしい草なぎくん・ノーブルな稲垣くん・やんちゃな香取くんと、「この5人が同じクラスにいたらあんまり仲良くはしてなさそうだな」みたいなメンバーを無理やり1つにして「いろんな面があるSMAPという人格」を作るわけですね。ただ嵐って、確かにメンバーそれぞれの性格は全く違うんですが、実はどこか似ているんです。もし嵐の5人が同じクラスにいたら、多分この5人は仲良くしてそうだなっていうのが想像できる。もともとはほんとに性格もバラバラだったんだけど、いつの間にやら似てきてしまったのだろうとわたしは推測してるのですが、このあたりは長くなるのでまた今度。メンバーがどこか似ているので、嵐は「いろんな面を持ってはいるんだけど、基本的な人格はコレですよ」というのを押し出せるグループになったわけで、その「基本的な人格」(よく言われる、草食系男子っぽさですかね)がウケたんじゃないかと思います。そういう意味で言うと関ジャニ∞基本的な人格はただの関西のお兄ちゃんなので嵐と同様の要素は持っているんですが、関西のお兄ちゃんよりは草食系男子の方がとっつきやすいということでしょう。

話がそれました。とにかく、わたしは「関ジャニ∞」というものが好きなわけで、それはメンバー7人のことを物象化しているのだと考えています。

「ファン」を物象化するアイドル

そもそもわたしは、なんとなく関ジャニ∞の皆さんが考えている「eighter」と実際のファンにはズレがあるなあと感じていました。

前から関ジャニ∞のメンバーは「eighter」を「支えてくれる存在」として扱ってくれるように思います。2013年発売のアルバム「JUKEBOX」には「All is well」という、メンバー全員で作詞した曲が収録されており、これはメンバーいわく「ファンへのラブソング」だそうですが、サビの歌詞は「ありがとう」のオンパレードです。ライブではこの曲を作曲した安田くんの挨拶からこの曲に入るのですが、13公演全てで共通してこの挨拶に含まれていたのが、「ファンのみんなに恩返しがしたい」「言葉では伝えきれないから曲を書いた」という要素でした。

ここに、わたしと関ジャニ∞が考える「ファン」に違いがあったわけです。そもそも「eighter」ってそんなに綺麗なものじゃないじゃないです。銀テープ(演出で降ってくるんです)を求めて柵を超えて走り回るおばさんとか見ると、本当にこれが「大切なファン」と言えるのか疑問に思います。2012年あたりからチケットのやり取りで「相場理解」という言葉が聞かれるようになりましたが、要するに定価以上の値段でチケットを売ろうとするファンも増えています。わたしは今回アリーナ席に何回か入りましたが、メンバーが近づくと席を離れて近くに殺到するファンがあまりにも多くて恐怖すら覚えました。人間の醜さというか、女の怖さというか、ファンを見ているとそんなものを感じることの方が多いほどです。

そんな実態を見ているからこそ、関ジャニ∞のみなさんが「ファンは家族」だとか言っているのを聞くと心苦しいばかりでした。メンバーは、多かれ少なかれファンのことを美化しているし、その理想のファンには程遠い自分や周りを見ては違和感を覚えていました。

しかし、わたしが関ジャニ∞を物象化しているように、もしかしたら彼らもファンというものを物象化しているのかもしれないということに今回のツアーで気づきました。

結論!

物象化には、多かれ少なかれ自分たちに都合のいいようにする意思が発生します。わたしが物象化について初めて読んだのは戦争の論文だったけど、要するに戦争では距離が遠くなるにつれ殺す敵国の国民を「物」として扱うようになるって話ですね。そこでは、例えばミサイルのスイッチを押す軍兵は「憎き敵国の国民はすべからく憎き人格である」と、自分たちに都合のいいように解釈をするわけです。

それと同様に、やっぱりわたしも関ジャニ∞を物象化するときは都合のいいように事実をこねくりまわしています。そして「いつも素敵で大好きな関ジャニ∞さん」を作り上げているわけですね。

おそらくわたしと同様にアイドル側も、「ファン」を自分たちにとって「大切なファン」であるようにいいように解釈して物象化しているのではないでしょうか。そう考えると、わたしは美人でも金持ちでも性格がいいわけでもないけれど、「eighter」の「ワンオブゼム」であることで、関ジャニ∞の「大切なファン」であることができるわけですね。それって結構素敵じゃん、というのがわたしの結論でした。

 

それにしても、こう長々と書いている中で、やっぱりこの現象は「物象化」という単語とはちょっとニュアンスが違うような気がしてきました。これ、なんていえばいいんですかねえ…もうちょっと考える余地はありそうです。